今際の国のアリスを読んでみたのでネタバレと評価や感想をザックリと書きたいと思います。
今際の国のアリスのストーリー
主人公であるアリスは現在の生活に生きる目的を失っていて、将来不安な日々を過ごす今時の高校生。友人のカルベやチョータと一緒に日々の生活を消費していた。「今の世界がなくなればいいのに」そんなことを考えながら日々を過ごしていると、急に目の前に特大の花火が打ち上がる。
その後意識を失い、目が覚めるとなぜかカルベのバーで横になっていて、外に出るとなぜか荒廃した景色。他の人々はどうなってしまったのか?そんな中、ゲームに参加しクリアし続けないとその世界で生きていけないことを知り、カルベやチョータと共にゲームに挑み続ける。
しかし、ゲームを挑み続ける毎にとんでもない秘密が・・・。
今際の国のアリス 衝撃のラストとネタバレ
ゲームを運営していたのはディーラーという人々。ディーラーとの勝負に勝てばトランプが手に入り、そのトランプをすべて集めることで元の世界に変えることができると信じていた。アリスは死闘を繰り返しトランプを集め、そして最後のカードであるハートのクイーンとの心理戦についに勝利。
その結果、元の世界に戻ることができたのであるが、実は・・・。
ゲームはアリスが見ていた夢だったのだ。
現実世界ではアリスたちがゲームの世界に入り込んだ日に隕石が落ちて、その衝撃でアリスは気を失っていた。
つまり、衝撃のラストは夢オチだったのである。
今際の国は本当にただの夢オチなのか?
しかし、本当に夢オチだったというのは早計過ぎるだろう。実際に、隕石が落ちた死亡者のテレビでの発表の中には、ゲーム中に死んだ人々の名前も掲載されていたからである。
さらには、同じ病院に共にゲームの死闘を区切り抜けて生き残った人々が運び込まれて入院していたからである。実際に、生き残った人々は不思議な臨死体験をしたと話しているし、アリスに限っては自動販売機の前で偶然にもウサギと出会い、ウサギに声をかけていい雰囲気になっていく。
やはりこれがただの夢オチというより、隕石の衝撃で共同の臨死体験をしていたと言うのが正しいのではないか。
つまり、タイトルにもあるように「今際」、つまり死に際の人々が訪れる世界が存在して、その世界でアリスたちは生き残り目がさめることが出来たと解釈するのが正しいと思う。
この漫画はハッピーエンドかバッドエンドなのか?
最終的にはアリスもウサギも生き残り、元の世界でもアリストウサギは結ばれそうになっているのでハッピーエンドだろう。
ただ私としては、一気に全巻を読み終えた後になんとも言えないような不思議な気持ちに包まれていた。
ハッピーエンドだけど少し心が辛いような、ただし前向きに力強く生きる活力にもなるような不思議な感覚だ。
ただのサバイバル漫画ではなく、ひと味もふた味も奥が有り、生きるということはなんなのかを今の若者達に問いかけているような気がする。
また時間がある時に、もう一度読んでみたい漫画の一つでもありオススメの一作である。
今際の国のアリス 作者、麻生羽呂のその他おすすめ作品
まだ連載途中の、今際の道のアリス。
こちらは、今際の国のアリスのスピンオフ作品となっていて、今際の国と違っているのは何らかの任務のもとに東京を集められた人々を描いていること。
今際の国のアリスと読んでいれば、ラストの結末はなんとなく予想できるが、「任務」はどう関係しているのか。この辺りが非常に興味深い。